サービスナウ【NOW】ITサービスマネジメントを”超える”統合クラウドプラットフォーム

ServiceNow

ServiceNow, Inc.【NYSE:NOW】
サービスナウはサービスマネジメントソリューションを単一のクラウドプラットフォーム上で統合するSaaSプロバイダ。

ITやビジネスに関するさまざまなリソース、企業内のさまざまなワークフロー(業務・作業パターン)を単一のクラウドプラットフォームに一元化し、構造化されていないワークフローを標準化し企業の働き方を効率化する統合的サービス管理プラットフォームで世界最大。

SaaS型ITサービスマネジメントとして2003年に創業されたサービスナウだが、現在はラインナップを人事サービスやカスタマーサービスなど業務フロー管理を水平展開し、社内のナレッジ、社内の承認プロセス、課題や障害などのステータスを同一のプラットフォーム上で自動化・効率化できる。

SaaSとは?
SaaS: Software as a Service
クラウドベースのサブスクリプションモデル(継続課金モデル)などによってレンタルのように企業が直接所有せずサービスとして提供するタイプのソフトウェア

SaaS企業で構成されるSaaS指数の上昇っぷりがはんぱない。 SaaSとは? SaaS: Software as a ...

THE プラットフォーム戦略

サービスナウはプラットフォーム戦略そのもので、企業のワークフローの効率化という重要なレイヤーをおさえた上で、サードパーティの業務アプリのプラットフォームも展開している。もちろんワークデイパロアルトネットワークスなど他社のサービスを自社のプラットフォームとAPIで接続させるSaaSの定石もおさえている。

サービスナウの原点であるITサービスマネジメント(ITSM)

断片化されたツールやレガシーシステム(オンプレミス:顧客がインストールしているシステム等)を統合的に可視化する単一のクラウドベースプラットフォームによって、ITサービスおよびインフラを効率化。

インフラを準備する必要もなく導入も拡張も容易。

ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるビジュアルタスクボードで、業務の優先度付けや割り当てを処理できるわかり易さが評判で、ITSM(ITサービスマネジメント)ベンダー比較では市場リーダーとして評価されている。

itsm-now-2017
Source: Gartner 2017 Magic Quadrant

このガートナーの格付けにおけるBMCはビジネスの観点でIT基盤を管理するためのソリューションを手がけるレガシー企業で、サービスナウはディスラプト側という位置づけだ。

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Source: Battery Ventures

ITオペレーションマネジメント(ITOM) サービス停止回避の自動化

統一されたダッシュボードを通してサービス構成を管理し、機械学習によって問題が表面化する前に障害箇所を特定し予防・対応できる。

問題が解決するまで関連情報・プロセスが統合されたプラットフォーム上で関係者全員がコミュニケーションを取ることができ、障害解消を迅速化する。

ServiceNow サービス停止の回避

セキュリティ(インシデント管理)

セキュリティサービスはインシデント管理、つまり侵害対応や提携先のセキュリティ企業からフィードされた脅威解消のためのタスク管理サービス。

組織に与える影響に基づいて脅威を優先順位付けし侵害対応を自動化し、アラート設定されたイベントは単一プラットフォーム上でセキュリティ部門とIT部門の間で簡単にタスクを引き渡すことができる。

ServiceNow Security

たとえばマシンデータではスプランクセキュリティではパロアルトネットワークスなどと連携して、サイバー防御の自動化で絞り込んだ人間の判断が必要な部分のみ、事前定義されたワークフローに基づきタスクを自動的に委譲。

パロアルトネットワークスとサービスナウの戦略的提携

カスタマーサービス

カスタマーサービスを他部門と連携させることで迅速に解決。また、事前対応による問い合わせの防止と適切なカスタマーエクスペリエンスの提供。

競合はクラウド型カスタマーサービスプラットフォームのZendesk(ゼンデスク)で、市場が拡大しているがカスタマーサポートは参入も多く、競争がはげしくなってきている。

人事サービスの効率化

Eメールはもう古い、と必要な人事サービスを1ヵ所で迅速かつ簡単に利用できるようにする。

電話やEメールのような非構造化メッセージを単一プラットフォーム上で構造化し直すことで効率化を実現する。

カスタマーサービスと同様のサービス体験を従業員に対して提供。

レポートとダッシュボードにより従業員のサービスリクエストの量と種類を可視化し人事(HR)を効率化。

大企業のほとんどが採用しているサービスナウ

Now-Forbes2000

このG2Kとはフォーブス・グローバル2000(Forbes Global 2000: フォーブス誌が選定する世界上位2000社)のことで、その2000社のうちのサービスナウ採用企業率が上のグラフだ。

ご覧の通り北米ではすでにG2Kのうち63%もの大企業がサービスナウを利用している(売上も66%が北米から)。

ただ、サービスナウはもはやG2Kのカバー率の優先順位は以前ほどではなくなったといい、足元ではセルフサービス型SaaSのアトラシアンなどが一部サービスで競合し中小顧客を獲得している。

ServiceNow-Service-Management

サービスナウ創業当時はITサービスマネジメント(ITSM)領域からスタートしたため、売上比率はサービスマネジメントが高いが、徐々に他のサービスの売上も伸びている。

ITオペレーションマネジメント(ITOM)の売上も軌道にのっている。

NOW-multi

その他、同じ単一プラットフォーム上で、セキュリティ、カスタマーサービス、人事と、包括的に業務ワークフローを一元管理できるようサービスを拡大しており、それによるアップセル/クロスセリングの伸びしろがある。

ServiceNow-Products

複数のサービスを導入する企業が増加傾向。

長期的に顧客と関係を持ち続けるサブスクリプション・モデルのビジネスの強み(クロスセルのしやすさ)がここでも発揮されている。

サブスクリプション・エコノミーとは? Subscription=継続課金 従来の売るまでを重視する商品売り切り型と違い、継続課金...

また、長らく顧客の契約更新率を97%前後で維持しており、見通しの良いストック型ビジネスといえる。

サービスナウの業績と決算

SaaS企業にありがちな赤字企業だが、これは”意志をもった赤字”(ARR/キャッシュフローベースで成長と利益のバランスをみた赤字)で問題はない。

これまで、セールスフォース、アドビ、サービスナウ、アトラシアン、ワークデイ、ゼンデスクなどの主要なSaaS企業を見てきたが、多くの企業が赤字...

ServiceNowの売上成長率+フリーキャッシュフローマージンは極めて高く、上記40%ルールでいえば超優良企業。

そしてグロスマージンが伸び続けていることが競争力の高さを示している。多くの企業はデジタルトランスフォーメーションを急いでおり、それを支援するど真ん中の事業を展開しているのがサービスナウというSaaS企業だ。

サービスナウの業績推移グラフ

*2017年度はTTM

<ServiceNow株価>

サービスナウの決算を時系列でまとめる

最新の決算と業績データは以下の記事で特集しています。

ServiceNow【NYSE:NOW】の最新の決算およびビジネス状況の定点観測。 ServiceNowはITサービス管理(I...

ServiceNow ’18 Q2決算> 2018/7/25
EPS $0.49 予想 +$0.06
売上 $631.05M (+40.8% Y/Y) 予想 +$12.61M

CIOにきいたIT投資動向でもサービスナウは強かった。

決算カンファレンスコールによると「ドイツと日本は、クラウド採用の比較的初期段階にある巨大な市場」としてQ2でも日本のグローバル企業の引き合いが強かったようだ。Q2の1億ドル以上のディールの約半分が米国外から。

ServiceNow ’18 Q1決算> 2018/4/25
EPS $0.56 予想 +$0.19
売上 $589.2M (+37.4% Y/Y) 予想 +$18.86M

サービスナウがVendorHawkを買収したのが非常にシナジーがあっていい。

VendorHawkはSaaSの更新管理サービスなど増え続けるSaaSの出費を削減するSaaSでOktaなどと連携。

そういえばサービスナウはOktaを高く評価していたな。

たとえば機能的に重複したSaaSアプリを発見したり、部門別にSaaSを分けて視覚化したり、更新期限管理などを効率化する。

ServiceNow ’17 Q4決算> 2018/1/31
EPS $0.35 in-line
売上 $531.86M (+37.9% Y/Y) 予想 -$2.99M

ServiceNow ’17 Q3決算> 2017/10/25
EPS $0.38 予想 +$0.06
売上 $491.5M (+37.4% Y/Y) in-line