RPM International Inc.【NYSE:RPM】
RPMインターナショナルは世界4位の産業用および一般用の塗料メーカー。
耐防水・耐防火・耐防錆・耐腐食の特殊塗料(保守や修繕などに使う)や、床・屋根材や特殊接着剤・塗料・コーティング、シーラント(防水や気密性のために目地や隙間に充填)など。
44年連続増配記録を誇る。
44年以上連続増配してきたような配当貴族企業は希少な存在。
RPMインターナショナルは規模は塗料メーカーTOP3に比べ小さいが、競合他社よりも売上高成長率が高かった。
なお、これら4社の塗料会社のうち3社が数十年単位の長期連続増配。
RPMインターナショナル決算 $RPM
EPS $0.86 予想 +0.02
売上 $1.35B (+8.0% Y/Y) 予想 +30M特殊塗料・コーティングメーカー。業界ポジションは添付画像のような感じでSHWは保有中。
ハリケーン復興需要があったようだ。 pic.twitter.com/OGbEUszBIu
— 米国株 決算マン (@KessanMan) October 4, 2017
なぜか?それは以下の塗料メーカー特集記事で解説している。
RPMインターナショナルは断片的な市場でニッチな塗料周辺ビジネスを多数展開
インダストリアル部門が売上高のおよそ50%を占める。
買収などですさまじく幅広いブランドを手がけているので、全部紹介するとキリがないが、それだけ塗料・コーティング業界は世界的に断片化した市場ということでもある。まだ買収による成長戦略は可能ではないだろうか。
インダストリアル部門は屋根や床のメンテナンスや保護用プロダクトや修繕のためのシーリング・接着剤ソリューションなど。
API(巨大船舶・海軍向けの床材・コーティング)、Betumat(ブラジル中心に防水製品)、Carboline(鉄鋼およびコンクリートの基材を腐食および火災の被害から保護する高性能の工業用コーティング専門のカーボライン)、Citadel Floor Finishing Systems(床材・コーティングのシタデル)、Chemtron(建設市場向けの接着剤)、Duram(オーストラリアの商業用防水製品)、Flowcrete(保護用・装飾塗料)、Grupo PV(防火・防音・断熱材)、Tremco(屋根用防水製品のトレムコ)、Vandex(コンクリートの防水、保護、修理および建築保護用化学製品)、Key Resin(ポリマー床材・コーティング)、Stonhard(耐久性、洗浄性、耐薬品性に優れたフローリング)、Stonkleen(Stonhardに最適化したフローリング洗浄製品)などと全部紹介しても絶対読まないでしょう。これもきっと読み飛ばしているはずだ…!
床材や屋根材コーティングを中心にクロスセルする洗浄製品や接着剤などかなり幅広い。
コンシューマー部門はRust-Oleum(重防錆塗料のラスト・オリウム)、Watco(木材ケア・仕上げの光沢)、DAP(建築用接着剤・コーキング剤)、Miracle Sealants(マジカルシーラント/タイル、天然石の表面の保護、クリーニング・修復に使用されるシーラー、クリーナー、研磨剤などのブランド)、Whink(特殊洗浄製品)、Krud Kutter(クリーナー)、Kirker(ネイル用コーティング)、Varathane(木材仕上げ)、NatureSeal(カット野菜・果物の褐変を21日間抑止する特殊コーティング)
など、我々がイメージしている塗料メーカーとはかなり異なる幅広い製品を手がけている。
NatureSealなどはたとえばカットしたリンゴが時間が立つと色が濃くなる現象を防止する特殊コーティング添加物。
スペシャルティプロダクト部門は、Day-Glo(昼光蛍光顔料の世界最大のメーカーのデイグロ)、Dryvit(仕上げの防水など特殊装飾塗料のドライヴィット)、Mohawk Finishing Products(木材や革に使用するための仕上げプロダクト)、Pettit(クルーザーなどに使う海洋塗料)など。
RPMインターナショナルは名前負けするほど北米中心。
RPMインターナショナルの四半期業績推移と最新データ
RPMインターナショナル決算 (NYSE:RPM) Q2<1/4>
Non-GAAP EPS $0.52 予想 -$0.15
売上 $1.36B (+3.0% Y/Y) 予想 -$20M欧州の弱さを指摘している。
一見地味な塗料メーカーが44年も連続増配できた理由とは?RPMインターナショナル決算まとめ(NYSE:RPM)https://t.co/n1lTD02aAg
あと原材料コストも— 米国株 決算マン (@KessanMan) January 9, 2019
RPMインターナショナルの年次業績推移グラフ
極めてコツコツ型のビジネス。金融危機ではさすがに少なくない影響があったようだがトップラインはさほど崩れなかった。連続増配し続けるだけある。
RPMインターナショナルの株価
1947年にRepublic Powdered Metalsとして創業、1971年にRPMに社名変更。
アクティビストであるエリオット・マネジメントの圧力で新たに取締役を選定し、マージンの改善に取り組むことを2018年6月28日に発表。
RPMインターナショナルの決算を時系列でまとめる
<RPM International ’19 Q2決算> 2019/1/4
EPS $0.52 予想 -$0.15
売上 $1.36B (+3.0% Y/Y) 予想 -$20M
<RPM International ’19 Q1決算> 2018/10/3
EPS $0.76 予想 -$0.12
売上 $1.46B (+8.1% Y/Y) 予想 +$40M
以上、44年連続増配の塗料メーカーであるRPMインターナショナルの記事でした。決算の度にデータを追記していく予定。