キャラボ・グロワーズ【CVGW】世界最大のアボカド企業は米国アボカド市場シェアで支配的

Calavo-Growers

Calavo Growers, Inc.【NASDAQ:CVGW】
アボカド生産量世界一のキャラボ・グロワーズという企業はあまり知られていないが、世界的なアボカド業界のリーダー企業で業績も伸びている。

1924年にカリフォルニア州で創業したキャラボ(Calavo: カリフォルニアのCal+アボカドのAvo)は現在は米国のアボカド業界において支配的企業となっている。

なぜ米国でアボカド需要が伸び続けているのか?

CVGW-Sales

米国においてアボカドは昔から需要が今のようにあったわけではなく、以前はヒスパニック系アメリカ人向けのニッチな商品だった。

しかし、米国におけるヒスパニックの人口が過去数十年間に劇的に増加。

平均的なメキシコ人はアメリカ人の5倍は年間アボカドを消費するくらいで、そんなヒスパニック人口ボーナスによる恩恵が、米国を中心としてアボカド関連製品を販売するキャラボの追い風となった。

また、米国のミレニアル世代(若者世代)はアボカドが大好きすぎてよくネタにされるほど。

実際、米国最大の総合出前プラットフォームのグラブハブの2017年注文データの3位にアボカドトースト、1位にアボカドを使うことも多いポキがはいっている。

健康志向の米国の若者にもアボカドは受け入れられている。

キャラボの事業は3つの部門に分かれている。

<フレッシュセグメント>
新鮮なアボカドを中心にトマト・パパイヤ・パイナップルなどの調達、販売。

<ルネッサンス・フード・グループセグメント :RFG>
2011年にキャラボがRFGを買収。新鮮なフルーツ、野菜、調理済み食品を含む健康的な食品をリテール顧客に販売している。

<食品部門>
防腐剤を使用しない凍結技術によって、ワカモレ(アボカドソース)とサルサ、アボカドマヨネーズなどの加工アボカド製品を販売。

ワカモレも米国で非常に伸びているカテゴリだ。

キャラボ・グロワーズのアボカドの品質は評価されている

キャラボ創業当時、米国ではアボカドの品質基準がなかったが同社が働きかけて、アボカドが消費者に安全で一定の品質で届けられるようになったのだ。

また、キャラボが50%出資している農産物物流会社のFreshRealmがキャラボの今後の成長ドライバーとなる可能性がある(逆もまた然り)。

FreshRealmはクラウドベースで顧客と産地を直接結びつけて提供するプラットフォームで、宅配・ミールキットなどが伸びる米国で腐敗しやすい食品を特殊冷蔵コンテナを活用した効率の良い供給を実現している。

米国向けが主力であり、輸出はそれほどでもないが米国のアボカド需要が伸び続ける間は、最も利益を出しやすい米国市場を中心とすることは正しい戦略と思われる。

カリフォルニア州の企業ではあるが、アボカドの供給はカリフォルニア州依存を避けてメキシコやチリ、ペルーなど海外からが8割となっている。

カリフォルニア州の干ばつが以前話題となっていたが、カリフォルニア州比率が高すぎることもまたリスクであるため。

キャラボは米国最大のレモン生産企業の1つでアボカドも生産しているリモネイラ/Limoneira Company(NASDAQ:LMNR)の大株主でもある。

キャラボ・グロワーズの業績と決算

アボカドというコモディティにおいてもマーケットシェアが支配的であれば健全な業績を叩き出せるのだなと。

そういえばジム・ロジャーズが以前「農地を買え」と煽っていたが、農地ではなく農産物生産会社であるキャラボを買っていた方が報われていたのであった。

<今後の業績を保障するものではありません。バックミラーを見た話。>

キャラボ・グロワーズの業績推移グラフ

<キャラボ・グロワーズの株価>

「アボカドバブル」という声も多く、ミレニアル世代のアボカドブームも一過性のものであるリスクもある。

2017年第4四半期決算

EPS $0.59 予想 +$0.09
売上 $277.2M (+11.9% Y/Y) 予想 -$9.6M

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