アラーム・ドット・コム【NASDAQ:ALRM】クラウド型スマートホームの米国SaaS企業

Alarm.com

Alarm.com Holdings, Inc.【NASDAQ:ALRM】
アラーム・ドットコム・ホールディングス(Alarm.com)はクラウド型スマートホーム・ソリューションを提供するSaaSベンダー。

2000年創業(この頃の企業名はドットコムバブルの名がついているようにドットコムがつく企業が多い)

Alarm.comの規模
米国を中心に世界で550万人以上の有料課金加入者
8000万デバイスものAlarm.comに接続されたスマートホーム機器

Alarm.comはネットワーク監視カメラなどハードウェアの売上と、その監視データをアプリで通知したり保存・分析・可視化してくれるスマートホームサービス部分の売上の2本立てとなっているハイブリッドSaaS企業。

Alarm.com_SaaS

年平均29%の売上成長で、スマートホーム市場もまだまだ拡大する見込みだ。

Top_Smart-home-Consumer-benefit

スマートホーム化の恩恵はセキュリティの効率化・可視化で、電気や空調など光熱コントロールの自動化も節約につながる。

Alarm.com_history

アラーム・ドット・コムはスマートホーム・セキュリティを中核に、エネルギーコントロールなどスマートホームの周辺領域を統合的に提供できるようになってきており、スマートホームのスマホアプリもいち早く投入するなどマーケットリーダーとしてサービスの深度・拡がりで先行してきた。

スマートホーム市場は拡大する一方

Alarm.com_Home-Security-Market-Share

ホームセキュリティ市場において、従来の防犯カメラは時代遅れとなっており、ブロードバンドの普及によって監視データのクラウド保存やスマホやPCなどで遠隔監視など統合的に運用しやすい監視IPカメラ(ネットワークカメラ)が伸びている。

アラーム・ドットコムはその先行者としてマーケットシェアをおさえ、市場リーダーとなっている。

Parks Associatesの調査によると2021年にはスマートホームセキュリティが3分の2までシェアを拡大すると予想されている。

スマートホームのTAM(Total Addressable Market)が大きく、しかも成長しているのはビジネスとしては素晴らしい。

Alarm.com_Platform

Alarm.comのスマートホームサービスを利用できるデバイスも多様で、通知やデータの閲覧はPCやスマホアプリだけではなくスマートウォッチやTV(Amazon Fire TV、Apple TV)やAmazon Echo(Alexaとの統合、画面つきのEchoもある)でも使用可能。

スマートホームSaaSとして、あらゆるスマートホーム機能を統合しており、防犯用窓センサーなど侵入検知、玄関カメラ(スマートドアベル)やネットワーク防犯カメラ、アプリから鍵を解錠・施錠できるスマートロック、サーモスタットや照明コントロール、車庫(ガレージ)のシャッターコントロール、火災報知器や水漏れセンサーなど1つのプラットフォームで管理できる。

防犯対策だけではなく、子供や赤ちゃん、介護している家族やペットなど家族の活動パターンを学習させ、通常時と違う異常行動、たとえば深夜に外出するなど普通でない行動をした場合は警告を発し、通知したり、たとえば意識を失ったと見られる行動を検知しアプリで家族に通知するなどのサービスも展開。

大量の録画ファイルから問題の映像を時間をかけて探し出す必要なく、イベントトリガー録画によって効率的に不審なシーンをすぐに特定し撮影ログをアプリで簡単に確認できる。

ビジネスセキュリティの「Alarm.com for Business」

Alarm.com_for_BUSINESS

中小規模の商業施設などをターゲットに効率の良いセキュリティ・光熱コントロールソリューションを提供。

Alarm.com_Video-camera-Access-Control

侵入検知、防犯カメラ、入退室コントロール、節約につながる効率の良い自動光熱制御などが1つのアプリにまとめられているワンストップコントロールが可能。

スマホアプリでビジネスの現場の状況を複数拠点一括管理しリアルタイムで異常通知・確認できるので効率が良い。

Alarm.com_Location-Summary

セキュリティ対策でありながらビジネスに役立つインサイトを提供する一石二鳥なソリューションも提供しており、例えばイメージセンサーやカメラで店舗のトラフィック(混雑具合)を可視化し分析可能にできるというのが面白い。

このようにデータ主導型のプラットフォームなので分析ソリューションまで提供でき、監視カメラを単体で運用するよりもトータルで効率が良いのが競争上の強み。

Alarm.com_Global-Markets

日本も進出が検討されているようだ。

世界的にもスマートホームはまだまだ普及の入り口でしかない。

スマートホームはスマホ+クラウド+IoT+サブスク+BI+スマートスピーカー+スマートドアベル+ネットワークカメラと役者が揃ってきたことでプラットフォームとしての一括管理の利便性が増してきている。

競争は激しいスマートホーム市場

競合は多い。なにせGoogleやAmazonも進出してきている領域だ。

CONNECTED HOME MARKET SEGMENTS
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高所得者層向けはコントロール4が強く、AmazonやGoogleは両社ともスマートドアベル(スマホ連動の玄関チャイム+カメラで外出先などどこでも解錠・施錠・応対可能)やネットワーク監視カメラに進出している。

GoogleはもともとNestというスマートサーモスタットを買収しており、その延長。

Amazonがスマートドアベル企業を買収したのは、宅配のラストワンマイル問題解決のためというのが大きい。車のスマートキー対応トランクに宅配荷物をいれたり、留守宅でも宅配用のワンタイムのスマートキーで宅配物を家の中に運びいれたりできるようにするなど、そのためにはセキュリティもセットである必要があるし、Alexaエコシステムの延長でスマートホームの陣取り合戦というのもあるかもしれない。

ということでAmazonやGoogle次第で見通しはなんともいえない。他にもAppleのスマートホーム(HomeKit)やADT、スマートホーム向けオープンプラットフォームのSmartThingsを買収していたサムスンなど群雄割拠。

競合の顔ぶれをみると脅威しかないが、Alarm.comの専業SaaSとしてのクロスセルの機会は豊富で、スマートホーム市場全体は伸びていくことは間違いなさそうだ。

Alarm.comの業績推移グラフ

デバイスの売上の波はあるが、SaaSベースのRecurring Revenue比率は高い。

SaaS and licenseの”売上ベース”の更新レートは93%で、顧客が個人や中小企業の比率が高いSaaSは顧客維持率は相対的に低い場合が多いので十分なところだろうか。

フリーキャッシュフローはプラス推移でグロスマージンが伸びている。

Alarm.com_EBITDA

ハード+SaaSのハイブリッドSaaS色が強いのは次世代ファイアウォールのデバイス部分とサブスクリプション部分がセットのセキュリティ企業のパロアルトネットワークスなんかもそうだ。

Alarm.comの株価

2015年6月にIPO

アラーム・ドットコムの決算を時系列でまとめる

Alarm.com ’18 Q1決算> 2018/5/4
EPS $0.34 予想 +$0.07
売上 $92.76M (+25.0% Y/Y) 予想 +$3.28M