Google vs. Bing(マイクロソフトの検索エンジン)の広告売上高成長率比較

Google広告売上高と、Microsoftの検索エンジンであるbingの売上高の前年比成長率を比較していく定点観測記事。

Apple to Appleで正確な比較はできないものの、一応ログを残していこうかと。

この記事を書いた目的は、ほとんど使われていなそうなイメージの検索エンジンであるBingだが、意外にも成長していたので、Amazonの広告ビジネスの台頭を含め広告業界の動向をウォッチする上でも定点観測していこうと思った次第。

Google広告売上高 vs. Bing広告売上高(前年比成長率比較)

<注意点>
まずGoogleとBingではシェアが圧倒的に違う。そのためこの規模でこの安定的な売上高成長を見せているGoogleの方がグラフの印象以上に強い。

世界の検索エンジンのマーケットシェアはGoogleは92.31%で、Bingは2.27%しかない。

また、Googleの上記売上高は”Google properties revenues”であり、急成長してきたYouTube広告なども含まれているため(とはいえ大半がGoogle検索広告が占める)純粋な検索広告売上高比較はできていないが参考程度に。

(上記資料は1年前くらいの調査会社の予想なのでAmazonの広告ビジネスは想定以上に伸びている点に注意。)

市場シェアでいうとGoogleはFacebookと共にデジタル広告成長を複占しており、勝ちすぎるがゆえの罠はあるかもしれない(近年EUからの圧力が強い)のと、結局のところTAM(Total Addressable Market)という天井に対し市場がどれだけ成長していくかという点も重要。

Microsoftの広告売上高に関してはMicrosoftが買収したLinkedInも伸びている(過去1年で前年比+30%以上成長)。

詳しくはMicrosoft決算まとめにてデータを四半期ごとにまとめている。

マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)の決算および今後の最新決算を逐次まとめる記事。 2018年6月にマイクロソフトがGitHu...

Googleの広告以外の広告(広告ネットワークにおけるサードパーティの売上高)も含む売上高成長率とTAC(トラフィック獲得コスト)は以下のとおり。

Total-TAC-Growth-2018

Alphabet決算まとめにおいて業績データ全般を定点観測しているので合わせてチェックしていただきたい。

グーグルの持ち株会社アルファベット(NASDAQ:GOOGL)の決算を逐次まとめる記事。 Alphabetの四半期ごとの業績と成長率 Al...

<おまけ資料>
世界の検索エンジンシェアについて補足するとYandexはロシアの検索エンジン企業

ヤンデックスは一言でざっくりいえば「ロシアのGoogle」のような会社で1997年に創業したロシアのテック企業。  ...

Googleから検索エンジン マーケットシェアを奪われつつある。

Yandexに関してはAndroidスマートフォンにGoogleの検索含むアプリの排他的プリインストール圧力の件で、ロシア独占禁止当局に異議申し立てしていた件で和解しデフォルト検索エンジンを自由選択できるようになったにも関わらずGoogleがシェアを再び伸ばしたということは、単純に消費者がGoogleを選んでいるということになる。

打倒Googleで立ち上がった検索サービスはいくつかあるが(筆頭は個人情報を収集しない検索エンジンであるDuckDuckGo)、Googleから検索エンジンの市場シェアを奪うに至っていない。

2013年のアレの件といわず、過去のGoogleのデータ送信案件(報道された範囲)を見ていると、Googleは意識しないと気づいたらデータが必要以上に収集されているサービスなのだが、Facebookに比べてはるかに信頼されているのがGoogleという強力なブランドでもある。なんだかんだ無闇に個人情報収集されても実被害がなければ気にしないという人が多いのだろうか。

というわけで今回は、検索エンジンシェア推移やGoogle vs. Bingの広告売上高成長率比較をしてみるライトな読み物でした。

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みんなの投資分析とコメント

  1. 匿名投資家 より:

    Safari・FirefoxのデフォルトがGoogleというのがGoogle検索のシェアが大きい一番の理由かも。(もちろんChromeも)

    らっきょ