Paychex【NASDAQ:PAYX】給与計算業務代行企業ペイチェックスのSaaS企業買収による成長戦略

Paychex(ペイチェックス)

Paychex, Inc.【NASDAQ:PAYX】
ペイチェックスは主に米国の中小企業に特化した給与計算業務代行および人事管理(HCM)ソフトウェア・ソリューション企業。

中小企業というより、Paychexが1971年に創業した当時はあまり相手にされていなかった従業員数が十数名程度の零細企業~小規模企業に特化し成長してきた。

Paychexは給与計算処理業務の代行など給与管理~納税代行まわりのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業で、つまり、顧客企業のコア業務以外の業務プロセスを外部委託され代行する企業。人事関連のアウトソーシングサービス企業だとADPが有名。

レガシーな給与計算代行企業がSaaS企業を買収しキャッチアップ

Paychex-Cloud-based-HCM-Platform

クラウドベースの給与計算企業に転換するために、2011年に中小企業向けのSaaS(Software-as-a-Service)型給与計算のリーダー企業SurePayrollを買収している。

surepayroll

SaaS企業で構成されるSaaS指数の上昇っぷりがはんぱない。 SaaSとは? SaaS: Software as a ...

2012年には経費管理のExpenseWireを買収。

2013年には採用プロセスを合理化するSaaSソリューションのmyStaffingProを買収。

2014年にはクラウドベースの勤怠管理SaaS企業(2008年創業)のnettime solutionsを買収。

・・・とPaychexのSaaSプラットフォームの補強とクロスセルの駒集めを着々と進めてきた。

Paychex-Flex

PaychexのHCM(Human Capital Management:人財管理)のSaaSプラットフォーム「Paychex Flex」の推進などクラウド転換とともに、Paychexの中核事業の給与計算処理業務から求人・雇用・退職といった従業員の人事ライフサイクルに関連するサービスの買収によるクロスセルを新たな成長ドライバーにしている。

Paychex-Flex-Mobile

主に小規模企業の65万社におよぶ顧客企業をかかえるが、給与計算・管理(Payroll)に関しては伸びは鈍化しており、それ以外の入社・退職の手続き、保険、勤怠管理などHRS(Human Resourse Services:人事管理サービス)のクロスセルを伸ばすことに注力。

Paychex-Total-Service-Revenue

給与計算以外の事業が売上の半分を超えそうだ。

Paychex-Revenue-Source

給与計算はローカル対応が必要なので米国外でそのままスケールできるタイプの事業ではないし(そのため海外事業は主に現地企業の買収によって参入)、米国内でもHR分野はHRtechの新興企業がどんどん登場しており競争が激しい。

過去数年は調子が良いが、伸び悩んでいた時期もあったのでそれは注意が必要だ。

Paychex-Earning-History

Paychex-Operating-Income

Paychexの業績推移グラフ

設備投資は少なく、FCFマージン・営業利益率が高い。

ただリーマンショック後は数年停滞。

基本的に配当性向が80%を超える状態がキープされているため比較的高配当ではある。

Paychexの株価

ペイチェックスの決算を時系列でまとめる

Paychex ’18 Q4決算> 2018/6/27
EPS $0.61 予想 -$0.01
売上 $871.1M (+9.1% Y/Y) 予想 +$2.14M

1972年創業の人事管理(HCM)ソフトウェア・ソリューション企業Lessor Group(従業員140人)を2018年3月に買収している。

本社デンマークのLessor Groupはデンマーク、ドイツ、ノルウェー、スウェーデンでSaaSとオンプレミスによるHCMソフトウェアを提供。

すでにドイツで足場を築きつつあるペイチェックスは欧州市場でのマーケットシェア拡大を目指しているようだ。