タバコのニコチン含有量規制を米FDAが検討、電子タバコと加熱式タバコは利益率が高い

米FDAがタバコのニコチン規制を検討するという記事を提示。

The FDA plans to begin a public dialogue about lowering nicotine levels in combustible cigarettes to non-addictive levels through achievable product standards.

FDAは従来の可燃性紙巻きタバコのニコチン量を”中毒性の無い水準”まで下げる規制を検討するために色々調整したいと。

タバコのニコチン量規制問題の線引

まず、どの程度のニコチン量規制なのか、そして“可燃性タバコ以外”のニコチン量は問題視していないのか?という疑問が生じる。

もしIQOSのような加熱式タバコのような製品のニコチン制限はしないで、紙巻きタバコのニコチン規制をするだけならば話は変わってくる。

従来の可燃性タバコ(紙巻たばこ)を将来的に販売をやめてIQOSのような製品に移行すると宣言したフィリップモリスの動きに呼応してIQOSの追い風を吹かせているのだろうか?

すでに加熱式タバコであるIQOS(アイコス)はFDAに申請しており認可待ち段階で、FDAは加熱式タバコや無煙タバコなどの紙巻きタバコの代替製品に好意的なコメントをしていた。

FDAたばこ製品センターのミッチ・ゼラー所長は、「喫煙者がこの新しいニコチン送達装置に完全に移行すれば、紙巻きたばこの喫煙を減らすのに大いに役立つかもしれない」と述べる。同所長は、承認を検討中のマーケティング上の主張についてはコメントを差し控えた一方で、無煙たばこのリスクは紙巻きたばこよりも少ないと指摘し、「心を広く持つべきだ」と語った。

同所長は、「結局、ニコチン自体が病気や死の原因ではない。われわれは、ニコチン摂取のさまざまな形について考えるべきだ」と付け加えた。
http://jp.wsj.com/articles/SB10407860046319114120904583287303439921718

結局パブリックコメントを求めるような段階でしかないので、IQOSも含めて全タバコ関連製品のニコチン量規制をするのか、そうでないかで全く景色が違う。

実際IQOSのニコチン量は開示されていないが、かなりニコチン量が多いと消費者からは指摘されており、紙巻きタバコからの転換率を高め、定着率を維持するためにニコチン量をあげているのならば、ニコチン量規制があった場合、転換率にどう影響するのかは不明。

まず、確実に言えることはこの手の規制は大手以外、特に小規模企業には手続き上の負荷が相当な重荷になる。

実際電子タバコの規制が強化されてFDAに対する手続き負担が膨大すぎて撤退する電子タバコ会社も出ている。

規制が複雑化すれば小規模タバコスタートアップが淘汰され、アルトリア・グループやレイノルズアメリカン(BAT=ブリティッシュ・アメリカン・タバコが買収)のような大手だけが生き残り、そのような弱った新興勢力を買収するなどして取り込み次世代タバコでも参入障壁を固めるだろう。

以前から何度も言われているメンソールタバコ規制問題

the agency also will seek input from the public on a variety of significant topics, including approaches to regulating kid-appealing flavors in e-cigarettes and cigars.

90%の成人喫煙者は18歳未満のうちに喫煙をはじめているとFDAは指摘し、その入口になりやすい若者や子どもが好みやすいフレーバーを規制したいのでパブリックコメント頂戴、と。

メンソールタバコの規制についてはするする詐欺でなかなかしてこなかった。

メンソール規制をFDAが検討した頃はメンソールタバコで高いシェアのタバコ会社ロリラード(レイノルズが買収)の株価はリスク懸念で相当安値だった。今回のニコチン量規制懸念も買い場になるのかならないのかは不明だ。

しかし、もしメンソールが規制された場合、加熱式タバコには有利ではないだろう。

IQOSもglo(BATの加熱式タバコ)もプルームテックもメンソールやミントなどの”吸いやすくなる”フレーバーがかなりの人気だ。加熱式タバコにすると独特の匂いが賛否両論のタバコ味のフレーバーより移行しやすいという。

そして、子どもや女性好みの甘い味などが規制された場合は電子タバコでタバコフレーバーが不人気であることからも電子タバコもダメージとなるだろう。(以下グラフはBAT IR資料)

フィリップモリスCEO「電子タバコへの転換率は低い」

そもそも電子タバコが伸びているとはいえ

フィリップモリスCEOによると「従来のたばこ喫煙者は電子タバコへの転換率が低く、電子タバコを試した喫煙者の定着率は10-15%止まりで、一方のIQOSの定着率は70-75%と高い」と主張している。

He says e-cigarettes – which involve “vaping” a nicotine-laced liquid – have been poor at converting cigarette smokers: their “retention rate” is between 10-15%, compared with 70-75% “so far” for IQOS. “The pharmacokinetics of the product, in terms of nicotine delivery, are very similar to cigarettes,” he adds.
http://www.atimes.com/article/asia-nicotine-new-fronts-future-smoking/

転換率は低いものの、出戻りと新規には電子タバコは魅力のようだ。44%がタバコを辞めた人が電子タバコに移行・出戻りして、12%が新しく電子タバコによって喫煙者になった人とある。

若者がタバコを吸わないようにするためという目的があるならば、フレーバー規制は優先順位が高そうなものだが、電子タバコはニコチンリキッドにフレーバーを混ぜるだけなので、直接販売しないだけで第三者企業が電子タバコ用ではないと言いながらフレーバーを売ることが想像できるため、骨抜きな気もする。

結局、加熱式タバコに移行させるための環境作りだったら…?加熱式タバコは利益率が高い

ニコチン規制といってもロビー活動で骨抜きになる可能性もあるし、単にIQOSを申請し販売のために準備してる大手アルトリアに有利な環境にしようとしてるのかもしれない。

最良シナリオで、うまく消費者が電子タバコや加熱式タバコに移行してくれるなら、タバコ会社にとっては利益率が高くなりウハウハである。


理由は税率が低いから。当然ながら消費者が可燃タバコから移行した後で増税が待っているだろうが…

ちなみにフィリップモリスの7/20の決算資料によると日本ではタバコの12.7%と高いシェアで喫煙者がIQOSに転換している。

たった2年でここまでいけるのだから規制猶予期間の間にIQOSなどの加熱式タバコに転換させることは難しくはないかもしれない。

さらにBATのgloもシェアは伸び悩んでいるものの定着率は改善傾向にある。ややアイコスに対して苦戦しているのはアイコスよりニコチン量が少ないからか理由は分からない。ニコチン量を理由として定着率が低いならば加熱式タバコもニコチン量規制された場合はあまり良い話ではない。

タバコ株はこのFDA文書で暴落

一時15%程度も株価が暴落(とは言わないレベルではあるが価格変動が比較的マイルドな生活必需品セクターではショックを受けた投資家も多かったようだ)したアルトリア・グループは自社株買いの弾をまだ残してあるので安く自社株買いしてEPSの底上げに寄与するかもしれない。

ただ、株価は下がったとはいえ年初来の株高が元に戻っただけなのと、IQOSはニコチン量規制対象じゃないのかそうでないのかよくわからないのと、フレーバー規制は今回はするする詐欺じゃないのかどうか、不透明感は残る。

アルトリア・グループ株価(アルトリアの2017年米国タバコ販売本数のうち20%がメンソールタバコ)
フィリップモリスと元一緒の米国最大のタバコ会社でライセンス提携しアメリカでIQOSを販売予定

米国たばこ販売本数: BAT55%、アルトリア20%
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)株価
レイノルズ買収でアメリカに進出、電子タバコで最大シェア(BATの2017年米国タバコ販売本数のうち55%がメンソールタバコ)

日本の報道では「2016年の世界の加熱式たばこの売上高で日本が96%を占めており」など、日本での局地的なブームでしかないような報道を...

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みんなの投資分析とコメント

  1. 匿名投資家 より:

    <補足>

    ゴットリーブ局長は記者会見で、ニコチンは「問題」であるとともに「最終的には解決手段」になると指摘。FDAは「もっと害の少ない製品につながるイノベーションの可能性を認識する必要がある」と語った。

    bloombergによるとやっぱり無煙タバコやIQOSなどの新製品後押しな感じもする。

    FDAは健康被害の低減を目指す戦略を採用し、既存製品の規制強化と「たばこより危険性が低い可能性がある新製品」の開発促進のバランスを取ろうとしていると説明。メンソールなどたばこ製品の添加物の役割に関する調査も予定していると述べた。

    FDAのスコット・ゴットリーブ長官は記者会見で、高級葉巻を対象外にしたり、電子たばこなど健康リスクを低減した製品への新規制適用を遅らせたりする措置を検討すると述べた。

    WSJによる報道でもまずは既存紙巻たばこに圧力かけて有害物質の少ない(燃やさない)次世代タバコに移行させる措置といった感じもする。

    高級葉巻を対象外にするというのはモロにアルトリア・グループにとって都合がいい話で、結局アルトリア・グループ援護射撃な感じもしますね。

    たとえばアルトリアは電子タバコのシェアがMarkTenでたった十数%しかなくて不人気で、電子タバコに不利な電子タバコのフレーバー規制があるならライバルのBAT(レイノルズ)や電子タバコスタートアップや小規模タバコメーカーにより打撃となる。

    しかも無煙タバコのコペンハーゲンやスコールなどでスヌース(嗅ぎタバコといわれる無煙タバコ)では4割以上のシェアをアルトリアは占めているのでこちらは間違いなく追い風。

    この両紙報道によると紙巻きを対象として規制を強化する一方、やはりIQOSやスヌースなどに移行を促進するといったニュアンスが感じられますがどうなんでしょうか。

    問題は適用が後回しになるということは、後で結局タバコ製品すべてニコチン規制対象となる可能性も示唆されているのでその場合の収益の影響が分からないのでIR待ちですかね。タバコ会社は銃メーカーと並んでとてつもないロビー活動力がありますからどうなることやら…

  2. 匿名投資家 より:

    “Importantly, the anticipated new enforcement policy will not affect any current requirements for cigarettes and smokeless tobacco, only the newly-regulated tobacco products such as cigars and e-cigarettes.”

    このFDAの文章によると、シガーや電子タバコが狙いで、既存の一般のタバコにはまったく影響を与えないと書いてありますが、つまりアルトリアにとってほとんど無影響でしょうか?

  3. 匿名投資家 より:

    既存の一般タバコに影響を与えないってことはないのでは
    なぜならこのFDAの計画の冒頭で

    “The FDA plans to begin a public dialogue about lowering nicotine levels in combustible cigarettes to non-addictive levels through achievable product standards.”

    可燃紙巻きタバコのニコチン量を中毒性が無いレベルまで落とすことを計画している…

    とあるので。

    上記コメント欄にあるWSJやBloombergの引用からも普通に既存紙巻きタバコの規制強化で
    害を軽減した次世代タバコへの移行圧力をかける(あるいは優遇措置をとる)
    といったことでしょう。

    その Inmortantly の文章はその上のパラグラフのことを指していると思われるので違う話では。(私も最初誤解しました)

    まあタバコ会社は強力なロビー活動力をもっているけど非喫煙者であるトランプは国民の人気取りでタバコ会社に圧力をかける可能性もあるし
    タバコ株のバリュエーションがそういったリスクプレミアムを思い出してまた昔みたいに割安推移してくれれば
    個人投資家も参入妙味があるんですけどね。

    医療コストで相殺されるもののタバコの税収は巨額なので、タバコ会社は生かさず殺さずあまり儲かりすぎないようにコントロールされるように思います。国家による規制産業なので。

  4. 匿名投資家 より:

    ニコチン量規制は問題ないと思います。
    理由は、

    BSスカパーの「モノクラーベ」で紹介されていたプルームテックのニコチン量が0.05mlというデータ。
    たとえば一部マルボロが1.0mlだったことを考えると5%のニコチン量でしかない。

    それでもこれだけプルームテックが人気がでてきているということは低ニコチンでも移行には負荷がかかるが案外問題ないということでは。

    しかもプルームテックのカプセルの税率は既存タバコより大幅に安いですし、喫煙者が減っても利幅は維持できそうな予感。もっともこれは日本の話ですが。

    利便性を強化すればニコチン量規制がきつくても案外どうにかなるのでは?という妄想です。

    • 匿名投資家 より:

      ピッツバーグ大学のEric Donny氏によれば、実際に依存性を減少させるには85%~95%のニコチンを減らす必要がある -Excite

      だそうだ。プルームテックのニコチン量が本当に0.05mlなら要件は満たしているね。
      ニコチン量規制を自主的にやっているようなもんで、JTの決算を定点観測して長期的な定着率が知りたいね。

  5. 匿名投資家 より:

    プルームテックのような低ニコチン加熱式タバコでタバコの量が減ったという人も周りに多い。
    アメリカのミレニアム世代は(電子タバコがあったとしても総合的には)タバコから遠ざかっているし
    やはりリスクプレミアムを反映すると現状がすごく割安とは言い切れないなとも思う。

    短期的衝動買い増し勢が買い終わったら、ずるずる期待値の低下が織り込まれて
    安値になっていくシナリオもある気がする。
    周りのタバコ株投資化みてると買い増ししてる人も多いし、ここが超買い場だったってパターンもある。

    どうでもいい話だが、1人のタバコ株投資家としてのFDAニコチン規制ショックの日の顛末を記しておきたい。

    あの暴落の瞬間に対峙して正直いって動揺した。
    FDAの記事をみて、すぐに長期的には加熱式タバコや無煙タバコにエクスポージャーがあるから大丈夫だろと一度は判断したけど、結局ニコチン規制報道の影響からもっと下がるだろうとと-7%ぐらいでいったん全売却してゆっくり分析を始めようと思った。もっと早く売れたはずだった。

    が、そんな考える時間もなく-16%と利回り4%までいったのでさすがに一気に落ちすぎだろうと
    逆張り投資欲がうずいて買い戻すことを決め(米国優良株は-15%ぐらいを目処にいったん反発する傾向にあるように思う)、結局間に合わず-15%で仕込むも、-10%ぐらいに戻ったところで
    しかしニコチン規制というトレンドが最終的には長期的にはこの業界の最大の魅力(中毒性)を失うことではないか…と結局9割近く売却することにした。
    MOは昨年末にいったん諸事情により利益確定して年始に買い戻していたので別に税金面での懸念がなかったから売りやすかったのもある。
    別に短期売買をするつもりはなかったが、ぶんなげた後に多少値幅がとれたのでダメージは少しは吸収したがそれでも配当計画の中心であったMOのほとんどを売却したことでまたややこしいことになってしまった。

    PMはプラスで終わったけど、最近のWHOの圧力やロイターの糾弾特集、そしてビル・ゲイツ財団の新興国のタバコ訴訟の資金援助といい、そしてプルームテックに移行できたユーザーのIQOS=これはこれで匂いがきつい、という声、そして異常な故障率、スイスでのgloとの競争激化でシェアが鈍化など日本での圧倒的成功を世界で100%再現できるか不透明感もあったこともあり結局これも大部分利益確定した。ドル安がはじまりそうでそれはPMには追い風だし、世界でIQOS生産量増加の先行投資をして先行者利益を得られそうな点もプラスなのだが、ニコチン規制が世界的に高まってしまった場合のシナリオは織り込まれていない。タバコ税引き上げは製品価格上昇でカバーできてたが、パチンコの出玉規制のように徐々に消費者のニコチン依存度を下げていく世界的な段階的規制が行われた場合のシナリオは考えていなかった。一部の消費者はタバコ消費量は増えるだろうし、わからないが、つまりニコチン規制の場合のシナリオが読めなくなった。分からない状態のものに大金を投資するのは精神的に負荷がかかる。勉強してまた自信をもって投資できるようになるまでは様子見したい。

    正直かなり判断が分かれるシチュエーション。
    自分もタバコ株投資家としてタバコ株に愛着があったからポジションを落とすのは躊躇したけど
    逆にタバコ株に愛着ありすぎるがゆえにあえて多くを切り離した。
    どちらにせよ世界的株高でキャッシュ比率が手元に多少高くなっても問題ないかなとも。

    こういったところで逆張り投資しホールドし続けられる人はすごい。
    それに対して逃げるは恥だが、最大利益を失ったとしても生き残れるならそれでいいと判断した。

    配当利回りや成長とリスクを比較して考えると、あまり保有していない他のAmazonショックで売られたコストコやGISなど不人気食品株含めて分散することでショック耐性を増やしたい。

  6. 匿名投資家 より:

    過去30年間に1人当たりのタバコの購入は数十%減少しているがタバコ会社は設備投資をしなくて済むので利益を上げることができた。
    だからニコチン量制限でタバコ会社が消滅することはないと予想するが、
    一方で、問題はIQOSがいくら利益率がたかくても設備投資に年間1000億円以上かけていることだね。

  7. 匿名投資家 より:

    タバコ会社はこのニコチン量制限方針に対応できるとは思うが
    単にポジションが大きすぎたので売却した。

    アメリカ人もIQOSの業績に期待しているようだが
    IQOSの突出した故障率には誰も触れていない。
    おそらく日本人だけが知っているのでは?w

    アルトリアにとってIQOSはすでに期待が相応に織り込まれている。
    故障率が高いのは複雑なメカニズムの代償だと思うが
    出遅れたgloの定着率がそれなりであることを考えるとコストとリターンでみるとgloは利幅ではアイコスよりあるように思う。
    となるとアメリカで最大シェアのアルトリアの紙巻たばこを
    ほぼカニバリせずにgloがシェアをとってきた場合に、これまでと同じシェアを維持できるのか?という疑念もある。
    もちろん無煙タバコのコペンハーゲンは強いけどね。
    そもそもIQOSはgloよりニコチン量多いのでは…と思うとニコチン規制を考えると
    BATに軍配があがりそうな気もするがBATはフレーバー依存が高いのでぐぬぬ…

    とりあえずアメリカの記事みるかんじだと「IQOSあるから大丈夫!の大合唱」だったのが不気味だった。

  8. 匿名投資家 より:

    実際に紙巻煙草のニコチンの中毒性を減らしたら
    加熱式タバコや電子タバコに移行する前の段階で
    徐々に禁煙者も一定の増加はあるでしょう。

    さらに最重要フォーカスとして青少年が喫煙中毒に陥らないことを長期ロードマップとしていることから
    IQOSや電子タバコがニコチン規制対象とならない時代なんて続かないはず。
    ニコチン量が全体的に少なくなったら禁煙は容易になり、販売数が鈍化する。

    単にそれだけだったら自社株買いでEPS底上げの株高は保全されるはずだけど
    設備投資コスト(あるいはPMIとのライセンス料契約がどの程度なのか)など色々見えない。

  9. 匿名投資家 より:

    ニコチン量規制が”段階的に”行われる可能性を考えると
    いずれにせよ数十年スパンでの取り組みになる程度のことにも思えるし
    逆に中毒性が軽減される水準のニコチン量のタバコにお墨付きを与えたようなものでは、とも思う。

  10. 匿名投資家 より:

    Randomized Trial of Reduced-Nicotine Standards for Cigarettes
    nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMsa1502403

    …の調査によるとニコチン含有量を減らすと喫煙本数は下がるというデータがでている。
    しかもそのティッピング・ポイントまで示唆されている。

    ニコチン量規制にターゲットがうつったということはもはや喫煙者は減らせるということが明白ではないですかね。

    さらにIQOSのニコチン量は
    marketwatch.com/story/cigarette-maker-stocks-plunge-on-fda-announcement-but-health-experts-are-skeptical-2017-07-28
    によると通常のタバコの85%の量だという。

    やはりニコチン量規制にターゲットがうつった場合IQOSもニコチン量を減らさなければならなくなるだろうし
    そうした場合に今のような比較的高い定着率が維持できるのかは未知数。

    また、FDAが動いたことで、米国以外もニコチン量規制を検討しはじめるかもしれないから
    米国以外でタバコ販売しているから関係ねぇ…と思っているのもまたリスクがある。
    ということで不透明感がありすぎるのでリスクプレミアムが拡大し、
    慢心したポジションは危険なようにも思う一方、少しだけタバコ株のポジションは残してある。

  11. 匿名投資家 より:

    パイパー・ジャフレーのアナリストによるとアイコスの利益率は、通常のタバコより約30%〜50%高いと推定している。 -WSJ

    とあるので、日本よりも海外で有利な税制を享受してるんですかね。

  12. 匿名投資家 より:

    Protecting American Families: Comprehensive Approach to Nicotine and Tobacco
    fda.gov/NewsEvents/Speeches/UCM569024.htm

    これを読む限り、やはりFDAはIQOSのような次世代デバイスには(必要悪として)好意的と見ていると思われます。