ノースロップ・グラマン【NOC】ステルス爆撃機を開発し、軍事衛星など宇宙事業も強化中。

Northrop Grumman
Northrop Grumman Corporation【NYSE:NOC】
ノースロップ・グラマンは米国の大手軍事企業。

映画「シン・ゴジラ」にも登場したステルス戦略爆撃機B-2で知られる。

B-2

このB-2のような全翼機(機体全体が主翼)の実現に生涯をかけたような航空技術者でありノースロップ創業者であるジャック・ノースロップが3度目に設立した航空機メーカーが現在のノースロップ・グラマン。

ノースロップ・グラマンは航空機メーカーのノースロップ(1939年創業)とグラマン(1929年創業)が1994年に合併し設立。グラマンはアポロ計画におけるアポロ月着陸船の開発もしていた。

なお、最近話題の新型ステルス戦闘機F-35は主契約者がロッキード・マーティンではあるが、ノースロップ・グラマンも主要製造パートナーとして、例えばF-35Aの主要構成品のレーダー、通信、航法システム、中央胴体部などを担当している。

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ノースロップ・グラマンの幅広い事業ポートフォリオ

NOC-Sales
NOC-Sales-Mix

米国向け売上高が87%と、米軍予算に左右される売上構成比率となっている。

NOC-Aerospace-Systems
NOC-Manned-Aircraft-Systems

現行の空軍のステルス爆撃機B-2の次の50年に向けた戦略的投資として2025年から2040年までに配置替えをすすめる予定の契約金額800億~1000億ドルが想定される規模の新型長距離打撃爆撃機LRS-B(B-21)の開発先としてノースロップ・グラマンが選定されている。戦闘機(F-35)はロッキード・マーティン、爆撃機(B-21)はノースロップ・グラマンと、軍需産業としては開発がほどよく分散されている。

早期警戒機E-2(現行E-2Dアドバンスドホークアイ)も強力なレーダーとネットワーク能力を備えており戦略的に重要な航空機として導入されている。

NOC-Autonomous-Systems

有名な無人偵察機RQ-4グローバルホークも買収によって獲得している。

NOC-Space-Systems

C4ISRとは?
C4指揮(Command) 統制(Control) 通信(Communication) コンピューター(Computer) <ISR情報(Intelligence) 監視(Surveillance) 偵察(Reconnaissance)

近代的装備はネットワーク・セントリックなつながりを持ち、統合運用されている。

そのため軍需企業は宇宙・空・海・陸・サイバー空間における監視・偵察ネットワークを提供しているが、ノースロップ・グラマンは宇宙ベースの監視・偵察能力も強化している。

NOC-Mission-Systems
NOC-Sensors-and-Processing

ロングボウ・レーダー、早期警戒監視レーダ、監視目標攻撃レーダシステム、レーダー警報装置など幅広いレーダー製品や電子戦装置を開発。

NOC-Cyber-and-ISR

ISRとは前述の通り、情報・監視・偵察。サイバー戦争も激化しており需要が高まっている。

NOC-Advanced-Capabilities

ミサイル防衛システム関連では、後述のオービタルATKの買収によるシナジーがありそうだ。

NOC-Technology-Services

航空機や電子戦装置、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の整備、トレーニングサポートなど。

オービタルATKの買収

ミサイル防衛システムや宇宙輸送を見据え、2017年9月ノースロップ・グラマンは78億ドル(負債込み92億ドル)でオービタルATKを買収した。

Orbital-ATK
Key-Orbital-ATK-Capabilities
Northrop-Grumman-Orbital-ATK

オービタルATKは2014年にオービタル・サイエンシズとATK社の航空宇宙・防衛部門が合併して設立した会社で、物資補給用の無人宇宙船のシグナスや人工衛星の製造や衛星打ち上げロケットの開発を行っている。

主にロケットなど宇宙事業・ミサイル装備などの面で相補的で、統合によるシナジー効果と共に、今後加速していく可能性のある宇宙開発にむけて大型・小型ポートフォリオの拡充を済ませた形だ。

ノースロップ・グラマンの業績推移グラフ

(2017年はTTM)

軍事予算に翻弄され成長産業ではないが、例えばB-21のような長期契約などを中心とし、キャッシュの使いみちは主に自社株買いや配当などの株主還元となる。

NOC-Share-Repurchase

配当よりも自社株買いの規模が大きくトータルでの株主還元に関してはかなりのボリューム。自社株買いによって2007年からの10年で発行株式数が半減している。

ノースロップ・グラマンの株価

豆知識:ノースロップと合併前、グラマンはビジネスジェット部門であるガルフストリーム・エアロスペースを売却し、現在はゼネラル・ダイナミクスが同事業を買収している。

General Dynamics Corporation【NYSE:GD】 ゼネラル・ダイナミクスは米国防衛大手企業。 いわゆる...

ノースロップ・グラマンの決算を時系列でまとめる

Northrop Grumman ’17 Q4決算> 2018/1/25
EPS $2.82 予想 +$0.08
売上 $6.63B (+3.6% Y/Y) 予想 +$280M

ノースロップ・グラマンは米政府から委託された軍事機密衛星Zuma(ズマ)及びロケットからの衛星切り離し装置製造と打ち上げの監督を担っていたが、衛星が行方不明となったと報じられているが、軍事機密衛星だけにそういうことにしておきたい感はある(映画脳)。

Northrop Grumman ’17 Q3決算> 2017/10/25
EPS $3.68 予想 +$0.76
売上 $6.53B (+6.0% Y/Y) 予想 +$200M

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