エアバスと世界を分け合うボーイング(BA)

ボーイング
1916年創業のボーイング(The Boeing Company)は、競合である欧州のエアバス(AIRBUS)と世界の大型旅客機市場を両社で二分占有する、アメリカの航空機・防衛大手。

ダウ平均には1987年3月12日に採用された。同じNYダウ指数採用銘柄である航空宇宙事業等コングロマリットのユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)は元々「ユナイテッド・エアクラフト・アンド・トランスポート」として同じ企業だった(ユナイテッド航空も)。のちに独占禁止法により1934年に航空機製造はBA、エンジン等製造はUTXと分割された。

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ボーイング株価チャート

一時期世界を席巻していたマクドネル・ダグラス社を斬新なエンジニアリングで追い落とし成長し1997年には同社を買収することで米国でただ1社のみの大型旅客機製造会社になる。(ロッキードは1981年に民間機事業から撤退) ロックウェル・インターナショナルも宇宙部門全体と防衛部門の大部分をBAに売却。米国大統領専用機エアフォースワンもボーイング社製。

旅客機の開発は困難で、エアバス自体も欧州連合(仏独により設立後、スペインと英国が加わる)がアメリカ企業の旅客機市場専有の危機感により作られ莫大な赤字も国策的に支援された結果できたメーカーであり、現在も2社に世界のマーケットは二分されている。

それゆえ特に中東・アジアのマーケットを舞台に、エアバスは欧州勢のトップ外交、ボーイングも米政府のトップ外交によって発注競争をする政治的な要因も絡んでいる。

エアバスとの受注機数・納入機数競争は一進一退で、エアバスとの競争激化からコストダウンのためにアウトソーシングの比率を増大させた結果、サプライチェーンのリスク管理がお粗末で納入遅延が頻発するなども度々ニュースになる。なお、日本企業もボーイングの航空機部品の20-30%ほど関与している。

ボーイングの業績推移グラフ

また、旅客機の競争激化により経営の多角化を進めており、セキュリティ分野にも進出し買収を通じてサイバーセキュリティー関連事業を拡張してきたが商用分野は2015年に撤退している。おおよそ商業と軍需向けで半々の傾向。

競合企業・参考・関連企業:

エアバス(AIR.PA)
 ―Airbus Group
 ―言わずもがな。チャート参考でEADSF
ロッキード・マーチン(LMT)
 ―Lockheed Martin Corporation
 ―米軍需大手
ダッソー・アビアシオン
 ―Dassault Aviation
 ―フランスの航空機メーカー
スピリット・エアロシステムズ・ホールディングス(SPR)
 ―Spirit AeroSystems Holdings, Inc.
 ―米航空部品(売上高のほとんどがBA向け)

The Boeing Company: http://www.boeing.com/

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みんなの投資分析とコメント

  1. 匿名投資家 より:

    オープンスカイ協定(2国間の航空自由化協定)により航空の自由度が高くなったことはボーイング社にメリットがありますね。

    LCCが増えて安価になることで旅行客増=エアバスより比較的小型で数を稼ぐタイプのボーイングには追い風では?と見ているのですが。

  2. 匿名投資家 より:

    CEOのマックナーニは、エアバスと同等の研究開発費(燃費向上と座席数増加とか?)を維持しつつ、フリーキャッシュフローの80%くらいは投資家に還元できると言っていますので株主に報いる経営をこのまま期待しています。

  3. 匿名投資家 より:

    新型民間航空機ボーイング777X型が2017年に製造開始し2020年就航予定です。
    https://www.youtube.com/watch?v=Fop6Qu2CN0E

    主翼が長くなったことにより性能や燃費がよくなり、一方で翼を折り畳み式にすることで従来通り搭乗ゲートに乗りつけられるようになるわけですね。

    で、この777Xですが従来通りアウトソーシング化により日本メーカー5社が全体の約21%の主要構造部位の製造を行うことになっています。

    三菱重工業(胴体の後尾部、乗降扉)
    川崎重工業(胴体の前中部、主脚格納部、貨物扉、圧力隔壁)
    富士重工業(中央翼、中央翼・主脚格納部結合、主脚扉、翼胴フェアリング前部)
    新明和工業(翼胴フェアリング中後部)
    日本飛行機(主翼構成品)

  4. 匿名投資家 より:

    現在のシェア状況はボーイング優勢です。

    エアバスの市場シェアは42%(2002年以来の低水準)

    ボーイングの納入機数: 184機(前年161機)過去最多
    エアバスの納入機数: 134機(前年141機)

    ただし、ドル高の影響で利益は削られてそうですが…

    BAの2014 Q4 決算 (ロイター)

    純利益: 前年同期比19%増の14億7000万ドル(1株当たり2.02ドル)

    コア利益(年金費用等除く): 1株当たり2.31ドル(市場予想2.11ドル)(前年同期1.88ドル)

    売上高: 244億7000万ドル(3%増)

    見通しは明るいとCEOは言っています。原油価格が下がることは既存製品には恩恵ですが、より燃費をよくした新型機導入のメリットは薄れますからねえ。うーむ

  5. 匿名投資家 より:

    BAは小型旅客機737型が好調ですね。
    これに競合するのはエアバスのA320型でこちらも好評。

    小型旅客機ともなると新規参入の中国商用飛機有限責任公司やボンバルディア(カナダ)も開発してますからこちらもチェックですね。

    BAとしては受注好調のボーイング737MAX(対抗するはA320neo)の後継機を予定して後続を引き離していく計画です。

  6. 匿名投資家 より:

    ボーイングとエアバスの2社で寡占状態だった大型長距離旅客機ですが、中国とロシアは200億ドル大型長距離旅客機を共同開発(中心は中国商用飛機(COMAC)のようですが)することになったみたいで、これはボーイングにとってはさらに競争が激化すること確実なので痛いですね。

    宇宙開発方面でも冷戦時代の軍拡競争のようになっていきそうですね。

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